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お言葉に甘えて

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朝になって目が覚めた


今回は、目が覚めてもどこにいるか分からなくて焦ることはなかった


「あれ…部長がいない」


一緒に寝ていた筈の部長がいない


ベッドから出てリビングに行くと部長がキッチンに立っていた


「おはようございます」


「ん?あ、おはよう。ちょうど朝飯の用意が出来たから起こしに行こうと思っていたところだ」


部長は、目玉焼きやソーセージをのせた皿をダイニングテーブルに運んだ


「あっ、すいません。手伝わなくて」


急いで駆け寄ると部長は気にする様子もなくキッチンに戻る


「別にいいよ。で、コーヒーか紅茶どれがいい?」


「すいません、紅茶でお願いします」


「了解」


部長は手際良く紅茶を淹れ、テーブルには朝食の用意が出来上がった


「いただきます」


「どうぞ」


部長はコーヒーを口にする


「…部長って、家事も出来るんですね」



仕事も出来て、朝ごはんの用意も出来て、部屋も綺麗で本当に完璧は男の人


なのに何故、独身?



「大学の時から一人暮らしだと、これくらいは嫌でも出来るようになるさ」



そうなの?出来ない人は何年経っても出来ないと思うけど、私みたいに



「食べた終わったら支度して40分後には出るから」


「はい」



ご飯を食べ終わって会社に行く支度をする


女性は男性と違ってメイクに髪のセットに時間がかかる


私は急いで支度をした



「星野、支度出来たか?」


「はい。出来ました」


私は荷物を持って玄関に向かうと部長が荷物を持ってくれて駐車場に向かった


駐車場に着いて後部座席に荷物を置いた


「ありがとうございます」


「いや、でも帰りにこの荷物を持って帰るのは大変じゃないか?」


確かに着替えも入っているボストンバッグはちょっと重い


「まぁ、少しは大変ですけど。大丈夫です」


車に乗り込んでシートベルトをするとエンジンがかかった


「こうなってしまったのは俺の所為でもあるし、今日仕事が終わったら家まで送るよ」


「え」


部長の方を向くと車は発進した


「なんだったら今日も泊まるか?」


「え…」


部長は笑って運転をしているが…


「では、お言葉に甘えて暫く泊まらさせていただきます」


「え!」


部長は驚き、一瞬私の方を見たが直ぐに前を向いた



どうせ家に帰ってもあれこれ考えてしまう、引っ越しが終えるまで部長に甘えよう



「星野、本気か?」


「はい。でも、冗談なら止めますけど」


「いや…冗談のつもりでもないが…」


「よかった。でも…」


私は週末に不動産に行って引っ越しが終えるまでの間と伝えると、部長は私の我儘に了承してくれたけど、何だかガッカリした様に見えた